浮造りの床
浮造りの床 はコメントを受け付けていません私が住んでいる地域は杉の生産で有名であり、新居にはぜひ杉を使いたいと考えていました。そこで柱や床材、建具、階段や階段の手すりにいたるまで杉を使用しました。
中でも肌が直接触れることの多い床は、杉に浮造り加工を施し、木目の美しさがより際立つように、そして触感の良さが高められるようにしました。浮造りとは、木材の加工方法の一つで、木の表面を丁寧に何度もこすりあわせ、年輪を浮き上がらせるものです。自然な凹凸が足の裏を優しく、そして心地よく刺激してくれるのでマッサージ効果が得られますし、足つぼを刺激することから血行を良くして、冷え性の人にも安心して過ごすことができるのです。
また、子ども達の滑り止めや偏平足予防にも効果があります。そして、この凹凸が室内の光を拡散し、目に優しい空間をつくり、眼精疲労をやわらげてくれるのです。多くの家庭で合板フローリングが用いられていますが、夏はペタっと張り付いたような感触ですし、冬はヒヤッと冷たく裸足で歩くことなどできません。また、キズが目立ちやすく、子どもがおもちゃを床に落とすたびに親はつい怒ってしまいがちです。無垢材は、夏でもサラサラとした触感ですし、冬はほのかにあたたかみを感じられるため一年を通して裸足で過ごしたくなるのです。
また、キズが目立ちにくく、経年変化によってキズが味わい深さへと変えてくれるのです。合板フローリングに比べて少々割高ではあるのですが、その分得られる魅力もたくさんあると私は実感しています。
Posted on 10月 19th 2020 in 家の話